冠婚葬祭-しきたりとマナー

十二月の行事

この記事は2018年12月03日にRCCラジオ「平成ラヂオバラエティごぜん様さま」の人気コーナー「人生の知恵袋~冠婚葬祭篇(進物の大進提供)」にて放送した内容をまとめてお届けいたします。

12月の行事、どんなことがありますか?


ゆず湯12月13日の「すす払い」があります。いわゆる「年末の大掃除」ですね。「そんなに早く?」と思われるかもしれませんが、昔は里帰りの時間も考慮して決まっていたようです。新しい年の歳神様を迎える準備として、一年のほこりと穢れをはらう行事でした。現在も神社仏閣で、この風習が残っているところが多いです。一般家庭では28日ごろが一番多いですかね?またこの日は正月の準備を始める「事始の日」でもあります。年末押し迫ってあわてて準備するのではなく、余裕を持って準備をしておきましょう。



12月には「冬至」もありますよね?


はい。二十四節気の一つで、昼の時間が一年で一番短い「冬至」が12月22日です。冬至にはかぼちゃを食べ、ゆず湯に入る風習があります。実はこれは理にかなっていて、昔は冬に新鮮な野菜が少なかったため、保存が利いて、ビタミンが豊富なかぼちゃで野菜不足を補って風邪をひきにくくしていたそうです。また、ゆず湯に入る風習は、江戸時代に始まったとされています。ゆずには血行を促進する効果がありますので、風邪や冷え性に効くといわれています。



お正月の準備もしないといけませんよね?


お正月に欠かせないものといえば「おもち」ですよね?現在では自宅でお餅をつくご家庭はだいぶ少なくなったと思いますが、この「餅つき」は遅くとも28日までには終らせましょう。29日にお餅をつくと「苦餅」…苦しい餅となり、苦しむの9につながることから避けます。また、門松も29日に立てると「九松」と言って「苦しみを待つ」に通ずる事から避けます。門松や正月飾りは31日に立てても「一夜飾り」となりますので、28日までに飾るのが一般的です。



12月31日は「大晦日」と言いますが、どういう意味なのでしょう?


旧暦で毎月の最終日を「晦日(みそか)」と言っていました。12月31日は一年の最後の「晦日」なので「大晦日」といいます。もともと、みそかの「みそ」は「三十」と書いて30日のことだったそうです。昔は大晦日の夜には一晩中起きて年神様を迎える習慣がありました。
年越しの行事…年越しそばや、除夜の鐘、二年参り(初詣)なども、ここからきているのでしょうね。



二年参り(にねんまいり)とは何ですか?


元々は「年篭もり(としごもり)」と言い、家の長が祈願のため大晦日の夜から元旦の朝にかけて氏神様のお社(おやしろ)に篭もる習慣があったそうです。やがて大晦日の夜の「晦日詣」と元日の朝の「元日詣」との2つに分かれ、「元日詣」が初詣になったようです。また現在でも、除夜に一度氏神様に参拝し、元旦になって再び参拝する地域があります。これを二年参りと言います。二年参りは初詣の形式の一つです。



大晦日の夜に年越しそばを食べるのはなぜなのでしょうか?


実は江戸時代には毎月の月末にそばを食べる習慣があったそうですが、現在では年末に年越しそばを食べる風習だけが残りました。年越しにそばを食べる一般的な説は「そば」はこしが有り細くて長いので、「丈夫で長生き」「末永く家が繁栄する」などの縁起をかついだというものです。
また、そばは切れやすいことから「今年一年の災害を断ち切る」という説もあります。関西では「そば」の「細く長く」では無く、「太く長く」を願って「うどん」を食べるところもあるそうですよ。

この記事は2018年12月03日にRCCラジオ「平成ラヂオバラエティごぜん様さま」の人気コーナー「人生の知恵袋~冠婚葬祭篇(進物の大進提供)」にて放送した内容をまとめたものです。 記事内容は放送当時の世相を反映した内容であり、閲覧されている現在では大進のサービス内容などが異なる場合がございます。予めご了承ください。