冠婚葬祭-しきたりとマナー

贈答のしきたり

この記事は2015年08月31日にRCCラジオ「平成ラヂオバラエティごぜん様さま」の人気コーナー「人生の知恵袋~冠婚葬祭篇(進物の大進提供)」にて放送した内容をまとめてお届けいたします。

改めて「しきたり」とは何でしょう?


しきたりのイメージしきたりとは「前々からそのようにしてきた事」「ならわし」、つまり「してきた事なり」ということです。
日本では人生の節目にいろいろな行事が行われ、その歴史から生まれた「しきたり」は、長い間受け継がれてきた生活の知恵であり、日本の文化ですので、このコーナーで由来や意味をお伝えしています。



「しきたり」と言うと堅いイメージですが、結納や結婚式、お葬式などの改まった「式」だけでなく、誕生日などの記念日も「しきたり」になりますよね?


はい。「誕生日」や「結婚記念日」も「しきたり」です。
「結婚記念日」はもともと欧米の風習でしたが、明治天皇の銀婚式に始まり、戦後広く日本でも定着しました。
「結婚記念日」には結婚年数に応じて呼び名があります。良くご存知なのは、25年目の銀婚式、50年目の金婚式でしょうね。1年目は紙婚式、2年目は綿婚式、ぐっと飛んで、30年目は真珠婚式、60年目はダイヤモンド婚式でだんだん固くなっていきます。
それにちなんだ品を夫婦間でプレゼント交換したり、子供から親に贈り物をして感謝の気持ちを表します。
ですが、毎年の記念日を大切にしたいもので、あまり負担にならないように、家族で外食を楽しむのもいいでしょうし、それぞれのスタイルでお祝いしましょう。



プレゼントの品物選びも年数に「ちなんだもの」と決まると、なかなかえらぶのが難しいですもんね。


確かにお祝いの品は年数に応じたものがありますが、あくまで参考程度に考えてください。
本人達に直接聞いてもかまいません。外に出ることが好きなご両親などには、旅行券や食事券などを贈って「思い出」をプレゼントするのも良いかもしれませんね。



他にはどのような「しきたり」がありますか?


厄年の「厄除け」「厄払い」「厄落とし」があります。数え年で男性は25歳・42歳・61歳、女性が19歳・33歳・37歳といわれ、中でも男性42歳は「しに」、女性33歳は「さんざん」と読めることもあり「本厄(大厄)」といわれています。
特に大厄のときは前後1年を前厄・後厄とし、計3年にわたり身を慎みます。
ちょうどその頃が、社会的にも責任が重くなり、精神的・肉体的にも疲労が多くなります。
また女性は出産・子育てと多忙な時期にあたり、体調を崩したり精神的にも不安定になりやすいといわれ、一般的に慎む期間となっています。



以前、「厄年」ってお祝いと聞いたことがあるのですが、本当ですか?


はい。元来、厄年の「ヤク」は「役目」の役のことでした。大厄のころには「重要な役割りを持つ」
とか「役職に付く」といわれ、役が回ってくるとしてのお祝い事でした。ですが次第にこの頃に体調を崩したりすることも多いことから身を慎む「厄」の習慣だけが残りましたが、現在でも地域によっては「年祝」「壮寿祝」として祝うところもありますよ。



厄除けの仕方としては、いつどんな方法があるんでしょうか?


厄年の期間は、その年の立春(2/4)から翌年の節分(2/3)までの1年間をいいます。厄除けの御祓いは、お正月から節分までの間が一般的です。
大厄を迎える場合、前年の前厄、本厄、後厄と3回お祓いをします。
もちろん大厄以外の厄年の際も行ったほうがいいですね。神社へのお礼としては、「御祈祷料」「御玉串料」「御榊料」として包みます。
また昔から厄年の方には、長寿の意味を込めて長いものを贈ります。
ネクタイやベルト、ネックレスやスカーフが多いようですが、厄除けのお守りを贈ってもよいでしょう。

この記事は2015年08月31日にRCCラジオ「平成ラヂオバラエティごぜん様さま」の人気コーナー「人生の知恵袋~冠婚葬祭篇(進物の大進提供)」にて放送した内容をまとめたものです。 記事内容は放送当時の世相を反映した内容であり、閲覧されている現在では大進のサービス内容などが異なる場合がございます。予めご了承ください。